カブトガニについて
カブトガニは岡山県では主に笠岡湾に棲息しています。干潟の泥の中で生活している動物です。昼はほとんど目が見えないため主に夜行動して小魚等行動が鈍ったところを捕まえて食べています。
カブトガニの外見は前体と後体とに分かれておりいずれも上側は堅い甲羅で覆われており、後体にはしっぽの尾剣がついています。この尾剣は非常に重要な役目を持っております、それはもしカブトガニが仰向けになったときこれを使って元に戻れる役目です。
眼は前体の上側には4つ下側に1つで合計5つ持っていますが、いずれも光を感じる程度で余りよく見えません。後体の下側には1500枚近いエラがありこれで呼吸しています。足は10本ですが一番前の2本は手です。
メスは60cm、オスは50cm位でメスの方が大きい。これは産卵期になるとメスがオスを背中に負ぶさった状態で行動するようになるからです。他にメスとオスを見分ける方法は後体の縁に縁ぎょくと呼ばれるトゲ状のものがありますがメスは両側で6本、オスは両側で12本ついていて簡単に見分けることができます。
産卵は2万個の卵を産みますが、そのうち成体になるのはわずか4匹程度といわれています。これはカブトガニは成体になるまで15〜16回脱皮をしますがこれがなかなか大変な作業で後体の裏にあります1500枚のエラのすべても一枚づつ脱皮するため、この脱皮の途中で死に絶えるものが多いそうです。
カブトガニは約二億年前の形のままで現在までほとんど進化していないそうです。これは進化してない下等な動物かといいますと別な見方からしますと2億年前に進化する必要がないほど進化し尽くした形となっているともいえると思います。 |